猫を飼い出してから、とにかく猫に反応するようになりました。
猫柄のグッズ、通り沿いの家の窓にいる猫、猫の本。
この本も、昨年図書館で目に留まり読みました。
『シリアで猫を救う』という本です。
シリア内戦下で自らの危険もあるなか、負傷者や取り残された猫の救出・保護活動をするアラー・アルジャリールさんの体験が綴られています。
報道で取り上げられて支援の輪が広がり、猫や動物の保護施設が作られ、人々の支援にも繋がっていきます。
シリアの内戦は、アラブ諸国で起きた革命運動『アラブの春』を契機として2011年に勃発し、11年経った今も続いています。 たくさんの命が奪われ、たくさんの人が難民になっています。
『アラブの春』はニュースで聞いていましたが、この本を読むまで詳細は知りませんでした。
争いや環境の変化で犠牲になるのは、弱い立場の人たち、動物たち、生き物たち。
この本に書かれている猫たちも、内戦に巻き込まれ飼い主と離れてしまいます。
少しの音でも敏感な猫が爆撃の音を聞いたら、どんなに恐ろしいか想像できません。
普段私たちの心を和ませ、季節の移り変わりを教えてくれる木々や花も犠牲になっています。
世界で起きている心痛む出来事や環境問題。
何十年後も、春には暖かい日差しと、お花見を楽しめるようであってほしい。
きれいな月を、みんなが安全で心安らぐ場所で眺められる世の中であってほしい。
関心を持って、自分にできる事がないか考えたいです。